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中小企業等経営強化法

■ 法律の目的 [条文]

 

「新たに設立された企業」や既存の「中小企業」を対象に
​「経営革新、経営力向上、先端設備等導入及び事業継続力強化」を支援
...と言われただけでは何のことかわからないので以下に中身を見ていきましょう

■ 簡単に言うと

「中小企業のみなさん、自らパワーアップするための計画を作りましょう」
「ちゃんとした計画を作ったら、国や自治体が認定します」

「認定された計画を持っていると、税金・融資・補助金等でも有利になります」
ということです。

■ どんな計画でしょう

  1. 経営力向上計画
    「人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上や設備投資など、自社の経営力を向上するために実施する計画で、認定された事業者は、税制や金融の支援等を受けることができます」(中小企業庁)
    次項の経営革新計画が新商品や新技術等による新規事業に主眼があるのに対し、経営力向上計画は、今ある事業をより強くすることに主眼があります。

     

  2. 経営革新計画
    「新商品や新技術の開発等、中小企業者が経営革新を図る取組に対して、金融支援、販路開拓支援を行っています」(中小企業庁)
    新規性のある計画を認定するものです。

     

  3. 事業継続力強化計画
    「防災・減災の事前対策に関する計画(中略)中小企業のための取り組みやすいBCPと位置づけられます。認定を受けた中小企業は、税制措置や金融支援、補助金の加点などの措置が受けられます」(中小企業庁)
     

  4. 先端設備等導入計画
    「中小企業が、設備投資を通じて労働生産性の向上を実現するための計画(中略)認定を受けた場合は税制支援や金融支援などの支援措置を活用することができる」(中小企業庁)
    ​名称は何だかとっつきにくい感じがしますが、簡単に言うと、設備投資をすることで労働生産性の3%以上向上を見込むことが要件となります。また、計画認定によって固定資産税の減免を受けるためには、従業員への賃上げ表明をしなければなりません。

経営力向上計画

■ 幅広い対象

  • 経営力向上計画の認定対象である「特定事業者」は、従業員2000人以下の会社、個人事業主、医療法人、士業法人、社会福祉法人、特定非営利活動法人や、これら特定事業者を主な構成員とする企業組合、協業組合、事業協同組合等が含まれます。
     

■ 認定を受けると良いことが色々あります

 

  • 経営力向上計画の認定を受けると、税制・融資・補助金といった、中小企業支援施策を受けるのに役立ちます。ただし、認定によって自動的に“特典”がついてくるのではなく、あくまでもそれぞれの制度において定められた基準により審査されるということに留意下さい。

■ スタートは「自分自身を正しく知る」から

  • こんなことを言うと、説教臭いと思われるかも知れません。しかし、これは実際に申請書を書くにあたって、現実的な問題となります。経営者が自社の状況を正確に把握していなければ、申請書を書くこと自体がまず困難ですし、書いて出しても申請不備で突き返されるかも知れません。

  • 補助金申請等では、限られた予算を大勢で取り合う側面もあり、一種の競争的要素が存在しますが、計画認定にはそのような要素はなく、要件が満たされていれば必ず認定されます。

  • ​その分、現状が正確に認識されているかどうかは、極めて厳格にチェックされます。

■ 目的がある場合は早めに行動しましょう

 

  • たとえば、中小企業の設備投資に有利に作用する中小企業経営強化税制の適用を受けるためには、経営力向上計画の認定を事前に受けておかねばなりません。ここで手間取っているうちに、先に設備を導入してしまうと、適用を受けられなくなって損をします。
     

  • ​早めの着手とともに、行政の指針に正確に準拠した申請を行い、認定までの時間を短縮することも重要です。さらに、迅速な申請のために電子申請が利用できるよう、GビズIDの準備をしておくようお勧めします。

  • また、認定の目的によっては、証明書類が求められることがあります。たとえば、中小企業経営強化税制の対象としたい設備について、工業会等による証明書が必要になりますが、ここに書かれている設備等の名称/型式と申請書の記述が一文字でも違うと修正を求められます。こうした書類が揃わないと申請書を完成することができません。早めに手配するようにしましょう。

■ 道に迷わないようスタートラインをまず確認

 

  • 基本中の基本として、自社の事業がどの事業分類に該当するのか、正確に認識しなければなりません。これは何となくではなく、日本標準産業分類により判断します。たとえば、当社は造園を手掛けているのだが...という場合、eーStatの日本標準産業分類から「造園」で検索すると、0141 園芸サービス業, 0621 土木工事業(別掲を除く), 0622 造園工事業 の3業種がヒットします。それぞれの詳細情報(info)を参照して、自社がどれに最も適合しているかを判断します。

  • 経営力向上計画の申請先は、事業分野と所在地(例外あり)によって細かく分かれています。詳しくは公式の一覧(経営力向上計画 事業分野と提出先)をご覧下さい。ただし、これですら「代表的な事業分野の提出先」とのことですので、不明な点があれば、一覧に記載されている「中小企業税制サポートセンター」に問い合わせて確認するようにしましょう。ここで判断を誤って、後で指摘を受けると、最初からやり直す羽目になりかねません。

  • 計画に盛り込むべき取り組みは、事業分野別指針により定められています。しかし、申請の中身に入る前に、もう一点、確認すべき事項があります。事業分野別指針の書きぶりは、事業分野によって違いがありますが、多くの場合、後半部分に「規模別の整理」という項目があり、事業規模に応じて計画が満たすべき要件が異なります。自社がどの規模分類に該当するかは、定義を確認して正確に把握しておく必要があります。

■ 申請書は地道に作ります

 

  • 事業分野や規模が確認できたら、計画期間を定め、対応する指針に準拠して申請書を作成します。経営力向上計画は、新規性や独自性を求められるものではありません。自社の現状を正確に把握した上で、指標に沿った目標設定ができていればよいので、地道に丁寧に内容を詰めていきましょう。

  • 自社の経営状況の数値評価は、経済産業省標準のツール“ローカルベンチマーク”(ロカベン)を使用します。経営力向上計画の申請だけではなく、企業の自己診断、様々な申請のための資料作成、金融機関やコンサルとの対話等、応用範囲が広いので、この機会に使い慣れておくとよいでしょう。

  • ​「経営力向上の目標及び経営力向上による経営の向上の程度を示す指標」「経営力向上の内容」項目は、どうしても気合が入ってしまいがちですが、ここでは「大きくて立派な数字」や「見栄えのするカッコイイ目標」は全く必要ありません。掲げた目標が指針に沿ったものであり、計画期間に適合しており、数値が正確である、そして指針の内容が自社の具体的な活動に対応付けられている、ということが必要十分条件です。

  • 中小企業経営強化税制の対象としたい設備がある場合、事業承継の支援策を利用したい場合、それらの対象となる設備や経営資源に関する記載を漏らさないようにします。

  • 経営力向上計画自体については、認定後の報告や監査という手続は定められていません。とは言え、認定された計画を前提としての税制・融資・補助金等の支援策を受けようとするときに、計画との乖離があるのは具合が悪いことですね。身の丈に合った、実行可能な計画を作成して申請しましょう。

■ 支援が必要ですか

 

  • 経営力向上計画は、本質的には事業者様自身で十分作れる内容です。もっとも、こうした書類の作成はあまり得意ではないなとか、電子申請は苦手だとか、ちょっとしたチェックだけでもしてもらえないかとか、思われる方も多いでしょう。要領がつかめないと何度もやり直しさせられるかも知れません。必要と思われる範囲について、必要とされるだけ、伴走支援をいたします。お声がけいただければ幸いです。

経営革新計画

■ 新事業・新商品・新サービス等による経営革新に挑戦する事業者を支援

  • 経営革新計画の対象となる「特定事業者」には、常時使用する従業員が次の人数以下の会社、個人事業主と、企業組合、協同組合、及び構成員の2/3以上が特 定中小企業者である一般社団法人が含まれます。

    • 製造業等  500人以下

    • 卸売業   400人以下

    • サービス業 300人以下
      (ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業は500人以下)

    • 小売業   300人以下

  • ​経営革新計画を作成する事業者は、次に該当する「新事業活動」に取り組むものとします。

    • 新商品の開発または生産

    • 新役務の開発または提供

    • 商品の新たな生産または販売の方式の導入

    • ​役務の新たな提供方式の導入

    • 技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動

要するに、新規性のある商品やサービスを市場に提供したり技術開発をする計画を有している事業者を対象とした制度です。

■ 承認を受けると良いことが色々あります

 

  • 経営革新計画が承認を受けると、保証・融資・補助金といった、中小企業支援施策を受けるのに役立ちます。ただし、認定によって自動的に“特典”がついてくるのではなく、あくまでもそれぞれの制度において定められた基準により審査されるということに留意下さい。

    • 信用保証の特例
      承認経営革新計画に従って行われる経営革新のための事業に必要な資金について保証限度額の別枠を設定(通常有担保2億円無担保8千万円以内+別枠有担保2億円無担保8千万円以内)
      新事業開拓保証(研究開発費等対象)限度額引上(通常枠2億円→3億円)

    • 新事業活動促進資金(日本政策金融公庫)
      国民生活事業(小規模企業・個人事業主向):設備資金について特別利率B適用
      中小企業事業(中小企業・中堅企業向):設備資金について5億4千万円までは基準利率から更に−0.65%優遇
      公庫の『新事業育成資金』の認定を受けると7億2千万円まで基準利率-0.9%

    • 高度化融資制度
      高度化事業として集団化・施設集約化・共同化・合同事業等に取り組む組合やグループが経営革新計画の認定を受けていると低利~無利子で融資

    • 食品等持続的供給対策債務保証(食料システム機構)
      食品製造業者等が金融機関から融資を受ける際に最大4億円の債務保証

    • スタンドバイ・クレジット制度(日本政策金融公庫)
      海外現地法人等による現地流通通貨での資金調達にあたり1法人9億円までの信用状発行

    • クロスボーダーローン(日本政策金融公庫)
      タイ、ベトナム、香港、シンガポール、フィリピン、メキシコにある海外現地法人に対して14億4千万円までの融資

    • 中小企業信用保険法の特例(信用保証協会)
      海外投資関係保証の限度額引上(企業通常枠2億円→3億円, 組合通常枠4億円→6億円)

    • 中小企業投資育成株式会社からの投資
      ​通常資本金3億円以下の企業限定の投資を3億円以上の資本金でも受けられる

    • 補助金関係

■ 窓口は原則として都道府県の担当部署です

  • 経営革新計画に関する運用は、原則として都道府県の担当部署に委ねられています。都道府県によって、また申請者の状況によって、具体的な手続が異なる場合があります。また、経営革新計画の承認を受けて得られる支援の内容も、都道府県によって異なる場合があります。

  • 都道府県の担当部署では、サイトを設けて、経営革新計画に関する案内を行っています(大阪府の例)。申請から承認までのフローや、申請に必要な書式等もここで得ることができます。
     

  • 不明点や確認したい事項があれば、申請書を作り始める前に、担当部署や地元の商工会・商工会議所に相談・問い合わせを行うことが推奨されています。

■ 目的がある場合は早めに行動しましょう

 

  • 具体的な手順は都道府県によって表現が異なりますが、申請書の初版を提出してから、対面やオンライン等で、担当部署とのやり取りがあり、何度か修正を行った後に完成版として正式に受理されるのが普通です。これに1~2か月を要すると想定します。完成版が受理された後、審査が行われ、承認可否が決定されますが、これに概ね1か月かかると想定します。
     

  • 従って、融資や補助金のために経営革新計画の承認を得たい場合は、必要になる時期の3か月以上前には初版ができているように、早めのスケジューリングをしておかねばなりません。

■ 要件を満たせない計画はムダです

 

  • 経営革新計画で計画する事業は、前記の「新事業活動」に該当するものでなければなりません。新商品や新サービスまたはそれらの提供形態に明らかな新規性が認められるものでなければ、承認は得られません。
     

  • 新規性というのは、必ずしも日本初や世界初を求めるものではありませんが、同じ市場に先行者があった場合でも、自社の独自性を掲げて十分戦えるような比較優位性があることは必要です。

  • また、経営革新計画は、実行可能な事業計画として成り立っていなければなりません。単に新規事業をやりたいというだけではなく、新事業活動によって、計画期間中にどれだけの成果が得られるのか、論理だてて説明できなければなりません。

■ 計画期間を定めスケジュールを引き成果を予測します

 

  • もうおわかりかと思いますが、経営革新計画というのは、何も新たな計画を作れというものではなく、自社が新たな商品・新たなサービス・新たな提供方式に取り組む際、当然作らなければならない事業計画を清書しているだけです。

  • 開発や市場投入の計画、あるいは設備計画等に応じて、3年から5年の計画期間を定めます。各計画年度を概ね四半期のレベルに分割し、それぞれの時期に実施するアクションや予想到達度を記入します。計画中で想定している設備投資や資金調達についても漏れなく記載します。

  • 結果として計画期間中の各期の計数が算出されます。次の指標が満たされていれば、この計画には勝ち目があります。

    • ​事業期間3年
      付加価値額(または付加価値額/人) +9%以上
      給与支給総額 +4.5%以上

    • 事業期間4年
      付加価値額(または付加価値額/人) +12%以上
      給与支給総額 +6%以上

    • 事業期間5年
      付加価値額(または付加価値額/人) +15%以上
      給与支給総額 +7.5%以上

​こうならない場合、無理に数字の辻褄をあわせるのではなく、いったん立ち止まって、この計画の弱点が何なのか、考えてみましょう。新商品や新サービスで勝負するのですから、それなりのリターンを得るよう計画しなくてはもったいないことです。

■ 支援が必要ですか

 

  • 経営革新計画は、本質的には事業計画そのものでした。既にきっちり計画をお持ちの事業者様なら、第三者レビューを受ける程度の支援で、十分勝負できると思います。ただ、どうもこういう計画書をまとめるのは苦手なんだが、という事業者様もおられるでしょう。事業者様になり替わってゼロから計画をこしらえることは誰にもできませんが、文書になっていないだけの、熱い想いを形にする作業のお手伝いをすることはできるでしょう。それこそが経営革新等支援機関の存在意義なので、一声かけていただければ幸いです。

事業継続力強化計画

■ 中小企業向け〝BCP〟です  [中小企業庁による説明]  [概要] [手引] [Q&A]

  • BCP(事業継続計画:Business Continuity Plan)

    • 一般に、大規模な災害等、想定外の緊急事態にあたって、事業が継続できるような、事前対策についての計画を言います。

  • ​事業継続力強化計画の特徴

    • 自らの事業継続を図ることや事業中断による損失を軽減することのみにとどまらず

    • サプライチェーンや地域経済全体に与える影響を軽減すること

    • 従業員やその家族に対する責務

​についても配慮する計画が推奨されています。

■ もう少し詳しく

  • 事業継続力強化計画の認定対象となる事業者は以下の通りです。

    • 製造業その他
      資本金3億円以下 従業員300人以下

    • 卸売業
      資本金1億円以下 従業員100人以下

    • 小売業
      資本金5千万円以下 従業員50人以下

    • サービス業
      資本金5千万円以下 従業員100人以下

    • ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)
      資本金3億円以下 従業員900人以下

    • ソフトウエア業又は情報処理サービス業
      資本金3億円以下 従業員300人以下

    • 旅館業
      資本金5千万円以下 従業員200人以下​

  • 2種類の型

    • ​単独型:自社のみで申請

    • 連携型:複数事業者が連携して申請
       

  • 申請方法

    • ​事業者の所在地を管轄する経済産業局に申請します。

    • 申請には専用の[事業継続力強化計画電子申請システム]を使用します。事前の[GビズID]取得が必須です。

    • ​計画は3年以内の期間を設定して申請し認定を受けます。計画期間満了後も継続する場合には、再度計画を申請し認定を受けます。3回目以降も同様です。
       

■ どのような計画を立てるのか

 

  • リスクファイナンス判断シート [ひな型]

    • 運転資金や復旧資金等、発災時のファイナンス確保の要件を算出するものです。

  • 自然災害以外のリスク

    • 感染症やサイバー攻撃等のリスクも洗い出し、対策を検討します。

 

  • ​事業の特性を反映した計画

    • 自社がどのような事業を営んでいるのかを計画に反映します。

    •  業種等に基づく特性に加え、自らの事業活動が担う役割について、サプライチェーンにおける役割または地域経済などにおける役割を明確に記述します。

    • 前項の内容を前提に、何を目的として事業継続力の強化を図るのかを検討し記載します。

      • 自社が被災した場合のサプライチェーンや地域経済への影響度

      • 従業員及びその家族に対する責務、自社の企業理念、経営方針

      • 顧客、取引先や地域経済に対する影響

      • 事業継続力強化に当たっての理念や基本的な方針
         

  • ​具体的な記述

    • 事業活動に影響を与える自然災害等の想定

      • ​ハザードマップ等の根拠に基づく想定

      • ​すべての災害に対応する必要はなく自社にとって甚大な影響のあるものに絞る

      • ヒト・モノ・カネ・情報 の観点から被害を想定

      • ​発生し得る「事象」に対して大きな被害を生じさせる「脆弱性」をチェックしリストアップ

    • 事業継続力強化​

      • ​初動対応の内容

      • 発災時の対応時期

      • ​事前対策の内容

    • ​​具体的対策

      • ​人命の安全確保のための具体的対策

      • 非常時の緊急時体制の構築の具体的対策

      • 被害状況の把握・被害情報の共有の具体的対策

    • 事業継続力強化に資する対策及び取組​

      • ​​ヒト・モノ・カネ・情報 それぞれに対策・取組のテーマを設定し実施内容を記述

    • ​事業継続力強化設備等
      ​税制優遇を活用する場合は記載が必須

      • 機械及び装置(取得価額100万円以上)の減価償却資産
        自家発電設備、浄水装置、揚水ポンプ、排水ポンプ、耐震・制震・免震装置

      • 器具及び備品(取得価額40万円以上)の減価償却資産
        自然災害等の発生が事業活動に与える影響の軽減に資する機能を有する全ての設備

      • 建物附属設備 (取得価額60万円以上)の減価償却資産
        自家発電設備、キュービクル式高圧受電設備、変圧器、配電設備、電力供給自動制 御システム、照明設備、無停電電源装置、貯水タンク、浄水装置、排水ポンプ、揚 水ポンプ、格納式避難設備、止水板、耐震・制震・免震装置、架台(対象設備をか さ上げするために取得等をするものに限る)、防水シャッター

    • 事業継続力強化の実施に協力する者​

      • 計画を実行するにあたって自社を取り巻く関係者による働きかけや支援を受ける場合​

    • 平時の推進体制の整備、訓練及び教育の実施その他の事業継続力強化 の実効性を確保するための取組

      • ​経営層の指揮のもとで行う体制整備、訓練や教育の実施、計画見直し、社内周知

■ 承認を受けると良いことが色々あります

 

  • 事業継続力強化計画が承認を受けると、保証・融資・税制・補助金といった、中小企業支援施策を受けるのに役立ちます。ただし、認定によって自動的に“特典”がついてくるのではなく、あくまでもそれぞれの制度において定められた基準により審査されるということに留意下さい。

    • 日本政策金融公庫による低利融資
      貸付金利  設備資金:基準利率 -0.9%(運転資金:基準利率 -0.4%)
      貸付限度額 国民生活事業:7,200万円 中小企業事業:7億2,000万円
      貸付期間  設備資金:20年以内 長期運転資金:10年以内(据置期間2年以内)

    • 信用保証協会による中小企業信用保険法の特例
      普通保険:通常枠2億円(組合4億円)+別枠2億円(組合4億円)
      無担保保険:通常枠8,000万円+別枠 8,000万円
      特別小口保険:通常枠2,000万円+別枠 2,000万円
      新事業開拓保険 2億円⇒3億円(組合4億円⇒6億円)(保証枠の拡大)
      海外投資関係保険 2億円⇒4億円(組合4億円⇒6億円)(保証枠の拡大)

    • 中小企業投資育成株式会社法の特例
      資本金3億円超の株式会社も投資対象になります

    • スタンドバイ・クレジット制度(日本政策金融公庫)
      海外現地法人等による現地流通通貨での資金調達にあたり1法人4億5,000万円までの信用状発行

    • 中小企業防災・減災投資促進税制
      計画認定後1年以内に予定してい た設備導入を行った場合に特別償却16% を適用できる

    • 補助金関係

    • 損害保険料等の割引
      詳しくは各損保のサイト参照
       

■ 骨は折れますが取り組む価値はあります

  • 慣れない分野かも知れませんが

    • ​多くの中小企業にとって、BCPやリスクマネジメントは、日頃の経営や業務管理の感覚からはやや「なじみにくい」ものに映るかも知れません。また、策定が求められる範囲も結構多岐にわたり、なかなか一筋縄ではいかないように見えます。実際、この制度は、単にいち企業の存続だけではなく、サプライチェーン全体・地域経済全体・従業員や家族にも意識を向けることを求めており、それが重たいなあという印象を与える一因となっているとも言えます。しかし、逆に意欲のある中小企業にとっては、我々こそが地域経済を支えているのだという自覚にもつながり、それを形にして社内外に示せることは、実利と共にモチベーションアップにもつながるのではないでしょうか。地域における自社の存在感を客観的に見直すことから、ご一緒に考えていくお手伝いをすることもできます。実際に取り組むかどうか、まだ決まっていない時点でも結構ですので、対話してみませんか。

先端設備等導入計画

■ とっつきにくいのは名前だけ

  • 実際はシンプルでわかりやすい制度です。 [中小企業庁による説明]

    • 労働生産性が年平均3%以上向上することが見込まれる設備投資計画を立てます。

    • ​設備導入先の市区町村の認定を受けます。

    • 固定資産税減免や信用保証の優遇を受けることができます。

■ もう少し詳しく

  • 先端設備等導入計画の認定対象となる事業者は以下の通りです。

    • 製造業その他
      資本金3億円以下 従業員300人以下

    • 卸売業
      資本金1億円以下 従業員100人以下

    • 小売業
      資本金5千万円以下 従業員50人以下

    • サービス業
      資本金5千万円以下 従業員100人以下

    • ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)
      資本金3億円以下 従業員900人以下

    • ソフトウエア業又は情報処理サービス業
      資本金3億円以下 従業員300人以下

    • 旅館業
      資本金5千万円以下 従業員200人以下​

  • 固定資産税減免の対象となる事業者は、前項のうち、さらに以下の条件にあてはまるものとします。
    資本金1億円以下の法人、従業員数1,000人以下の個人事業主等で、大企業の子会社等を除く

  • 市区町村によって先端設備導入促進基本計画の内容が異なります。また、申請手順や条件が異なる場合があります。必ず各市区町村が発表している内容を直接参照するようにして下さい。[大阪市の例] [吹田市の例]

必要書類の一覧や書式は、各市区町村のサイト等で入手できます。

 

  • ​計画期間は、3年・4年・5年のいずれかを選択します。労働生産性は、次の式によって算出します。
    (営業利益+人件費+減価償却費)÷ 労働投入量
    これが直近の事業年度末に対して計画期間中年平均3%以上向上することが条件です。
     

  • 固定資産税減免の対象となる計画は、前項に加えて、以下の要件を満たすことが必要です。

    • ​雇用者給与等支給額を1.5%以上~3%以上増加させる賃上げ方針を従業員に表明

    • ​投資利益率
      (営業利益+減価償却費)の増加額 ÷ 設備投資額
      年平均5%以上の投資計画を含むことが必要です。
       

  • 計画が労働生産性や投資利益率の要件を満たすと見込まれるか、申請前に認定経営革新等支援機関の確認を受けることが必須となっています。これは任意の支援ではなく申請の前提条件です。

  • 固定資産税減免対象となる設備は、以下の通りです。​

    • ​機械装置 取得価格160万円以上

    • 測定工具及び検査工具 取得価格30万円以上

    • 器具備品 取得価格30万円以上

    • 建物附属設備 取得価格60万円以上
      また以下の要件があります。

    • 生産、販売活動等の用に直接供されるものであること

    • 中古資産でないこと

    • ​計画認定後に取得した設備

      令和9年3月31日までに取得した設備についての減免内容

      • 1.5%以上の賃上げ表明されたもの :3年間、課税標準を1/2に軽減

      • 3%以上の賃上げ表明されたもの :5年間、課税標準を1/4に軽減

■ 認定経営革新等支援機関として一貫した支援をします

  • 言うまでもありませんが、計画策定の段階から、お手伝いすることができます。もちろん、できあがった計画について、正当に評価し、必要なら改善提案を行い、要件を満たすことを確認いたします。
     

  • ​市区町村によって、力の入れ方や目の付け所が異なる場合があります。お問い合わせいただければ、ローカルルールの有無なども含めて、事前調査のお手伝い等もいたします。この制度に関心を持たれた事業者様は、お声掛け下さい。

中小企業経営強化税制

■ 経営力向上計画に基づく設備投資を優遇

★中小企業経営強化税制は、現在のところ適用期限が2026年度末(2027年3月31日)までとなっています。過去、変更を加えられながら何度も延長されてきていますが、今後の予定については未発表です。

  • 認定を受けた経営力向上計画に基づき取得して事業に供用した設備投資について、即時償却または取得価額の10%の税額控除を受けることができます(資本金3,000万円超の法人は税額控除7%)
     

  • 対象設備を取得するのは、原則として経営力向上計画の認定を受けた後でなければなりません。計画の申請にあたって、設備に関する証明を取得する等の準備に最長2月、計画の認定に1月程度を見込むとして、設備導入前3か月程度の余裕をもって準備する必要があります。

    • 例外として、経営力向上計画申請前の設備取得が認められる場合がありますが、該当する可能性がある場合は、必ず事前に申請先に相談するようにしましょう。

■ 対象は幅広いが条件があります

  • 対象設備は、機械装置、器具備品、工具、建物附属設備、ソフトウェアです​(建物、構築物は含まれません)。申請類型によってさらに条件が加わります。
     

  • ​対象となる​指定事業は以下の通りです。

    • 製造業、建設業、農業、林業、漁業、水産養殖業、鉱業、採石業、砂利採取業、卸売業、道路貨物運送業、倉庫業、港湾運送業、ガス業、小売業

    • 料理店業その他の飲食店業(料亭、バー、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する飲食店業は、生活衛生同業組合の組合員が営むもののみ)

    • 一般旅客自動車運送業、海洋運輸業及び沿海運輸業、内航船舶貸渡業、旅行業、こん包業、郵便業、損害保険代理業、不動産業、情報通信業、駐車場業、物品賃貸業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、洗濯・理容・美容・浴場業、その他の生活関連サービス業、教育、学習支援業、医療、福祉業

    • 協同組合(他に分類されないもの)、サービス業(他に分類されないもの)

  • 対象にならない事業

    • ​電気業、水道業、鉄道業、航空運輸業、銀行業、娯楽業(映画業を除く)​

    • ​性風俗関連特殊営業に該当するもの
       

  • ​対象にならない設備

    • ​生産等設備を構成しないもの(事務用器具備品等、本店・寄宿舎・福利厚生施設に関するもの等)

    • 中古資産、貸与資産、国内への投資でないもの

■ 目的に合った類型を選びます

  • 中小企業経営強化税制には次の4類型があります。
    ​ただし、通常利用されるのはA類型・B類型の2つです。

    • A類型(生産性向上設備)
      生産性が旧モデル比平均1%以上向上する設備

    • ​B類型(収益力強化設備)
      投資利益率が年平均7%以上の投資計画に関わる設備

    • ​D類型(経営資源集約化設備)
      修正ROAまたは有形固定資産回転率が一定割合以上の投資計画

    • ​E類型(経営規模拡大設備)
      売上高100億円超をめざすロードマップ等複雑な条件

■ A類型(生産性向上設備)

 

  • 一定の期間内に販売され、旧モデルとの比較で、年平均1%以上生産性が向上する設備。この条件を満たす設備である旨、経営力向上計画申請前に、工業会等による証明書を得ておく必要があります(通常は設備メーカー等を通じて証明書取得を依頼します)。
     

  • 設備の種類によって条件が異なります。

    • 機械装置
      取得価額1台1基160万円以上・販売開始時期10年以内​

    • 工具(測定工具及び検査工具)
      取得価額1つ40万円以上・販売開始時期5年以内

    • 器具備品
      取得価額1つ40万円以上・販売開始時期6年以内

    • 建物附属設備
      取得価額1つ60万円以上・販売開始時期14年以内

    • ソフトウェア(設備の稼働状況等に係る情報収集機能・分析・指示機能を有するもの)
      取得価額70万円以上・販売開始時期5年以内

■ B類型(収益力強化設備)

 

  • 設備単独の性能ではなく、投資全体の収益性を評価します。
    ​(営業利益+減価償却費)の増加額 ÷ 設備投資額 ≧ 7%(年平均)

  • 設備の種類によって条件が異なります。

    • 機械装置
      取得価額1台1基160万円以上

    • 工具
      取得価額1つ40万円以上

    • 器具備品
      取得価額1つ40万円以上

    • 建物附属設備
      取得価額1つ60万円以上

    • ソフトウェア
      取得価額70万円以上

       

  • 条件を満たす投資計画を作成し、公認会計士または税理士の確認を受けた上で、所轄の経済産業局に確認申請して、経営力向上計画申請前に確認書を得ておく必要があります。

■ 経営力向上計画認定以降

経営力向上計画の認定を受けた後、対象設備を取得し事業に供用します。税務申告までは特段の手続はありません。

産業競争力強化法

■ 法律の目的 [条文]

 

大企業・中小企業を問わず、産業競争力の強化に関し以下の措置を講じます。​​

  • 規制の特例措置の整備等及びこれを通じた規制改革

  • 産業活動における新陳代謝の活性化を促進

  • 株式会社産業革新投資機構に特定事業活動の支援等に関する業務を行わせる

  • 中小企業の活力の再生を円滑化するための措置
     

■ 施策として

  • 事業適応計画 (経済産業省)
    事業環境の変化に対応する事業変革(新商品・新サービスの生産・販売や新販売・新生産方式の導入)により産業競争力の強化を図る計画を認定し、繰越欠損金の控除上限の特例等税制上の優遇を行います。

     

  • 大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制) (経済産業省)
    大規模で高付加価値な国内投資に対し、即時償却・税額控除等税制上の優遇を行います。
     

  • グレーゾーン解消制度・規制のサンドボックス・新事業特例制度 (経済産業省)
    新規事業に取り組むにあたって、事前に規制の適用範囲を確認する、新規技術や新ビジネスモデルの検証により規制見直しのための実証データを得る、新規事業向けの規制特例提案を受けるといった趣旨の制度です。
     

  • イノベーション拠点税制(イノベーションボックス税制) (経済産業省)
    特許権・AI関連のプログラムの著作物から生じるライセンス等の所得に対して30%を所得控除することができます。

     

  • オープンイノベーション促進税制 (経済産業省)
    スタートアップ企業の成長に資するM&Aを行った場合、その株式の取得価額の25%を所得控除することができます。

大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)

■ どのような税制か

 

  • 対象業種

    • ​業種の制約はありません(青色申告を行う法人・個人は対象)​
       

  • 対象資産

    • ​生産等設備を構成する機械装置、工具、器具備品、建物、建物附属設備、構築物及びソフトウェア(一定の規模以上のものに限る)

    • ​貸出用の資産(賃貸用にのみ使用する建物等)は対象外

    • ​令和11年3月31日までに経済産業大臣の確認を受け、確認を受けた日から5年以内に事業に供するもの
       

  • ​​投資規模​​​(投資計画中で取得する設備等の価額合計)

    • ​大企業:35億円以上

    • ​中小企業者・農業協同組合等:5億円以上
       

  • 投資計画の要件

    • ​年平均の投資利益率15%以上を見込む

    • ​令和7年12月26日以降に意思決定されたものであることが証明できる

    • ​実現に必要な資金調達手段が計画中に記載されている

    • 生産性向上設備等の導入がその法人の成長投資を増加させるものである

    • ​法人としてパートナーシップ構築宣言を行っている
       

■ 認定されると利用できる制度

  • 機械装置
    一台又は一基の取得価額が160万円以上のもの
    ⇒税額控除7% or 即時償却
     

  • 工具及び器具備品
    一台又は一基の取得価額が120万円以上のもの
    一台又は一基の取得価額が40万円以上で、かつ、一事業年度におけるその取得価額の合計額が120万円以上のもの
    ⇒税額控除7% or 即時償却
     

  • 建物
    一の取得価額が1,000万円以上のもの
    ⇒税額控除4% or 即時償却
     

  • 建物附属設備及び構築物
    一の取得価額が120万円以上のもの
    一の取得価額が60万円以上で、かつ、一事業年度におけるその取得価額の合計額が120万円以上の建物附属設備
    ⇒税額控除4% or 即時償却
     

  • ソフトウェア
    一の取得価額が70万円以上のもの(販売目的のソフトウェアは除く)
    ⇒税額控除7% or 即時償却

■ 申請から二段階の確認・照合があります

  • ​手順

    • 投資計画を策定

    • 税理士または公認会計士に計画の確認を依頼し確認書を受領
      (ここまでの過程で正式な意思決定を行い記録を残す)

    • Gビズフォーム申請ポータルから所轄の経済産業局宛に特定生産性向上設備等の確認申請 [マニュアル]
      (標準処理時間1か月程度)

    • 経済産業大臣の確認書受領

    • ​確認から5年以内に設備等を取得し事業供用

    • Gビズフォーム申請ポータルから所轄の経済産業局宛に毎年度ごとに取得し事業供用した設備の事後照合を申請

    • 経済産業大臣の事後照合書受領

    • ​税務申告時に確認書・事後照合書を提出

■ 大きめの事業投資をお考えなら

総額5億円以上・投資利益率15%以上という縛りがありますが、該当する計画をお持ちの場合、中小企業経営強化税制では対象外だった建物も対象となる等、より有利に活用できる可能性があります。制度間の比較の上でご検討下さい。

 

■ 余談ですが

『特定生産性向上設備等投資促進税制』が正式名称で『大胆な~』は愛称なのかと思っていましたが、近畿経済産業局さんによるとそうではなくて『大胆な投資促進税制』の名称でぐいぐい押していくそうです。

中小企業診断士益田亮事務所
​行  政  書  士  益  田  亮  事  務  所
〒565-0836 大阪府吹田市佐井寺4-39-3 アムール千里 101
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